建設業ホームページの写真撮影ガイド|施工実績・求人・トップ画像の撮り方を専門家が徹底解説

写真撮影ガイド

建設業のホームページは、他の業界以上に写真の出来が成果を左右します。 専門家として断言しますが、建設業において写真は文章よりも強力な営業資料です。

理由はシンプルで、ユーザーは工事の仕上がり・技術力・職人の雰囲気を言葉ではなく写真で判断するからです。

施工実績、求人、会社紹介、トップページ――どの場面でも写真の質が高い会社ほど、問い合わせも、求人応募も、信頼も大きく伸びています。

この記事では、建設業のホームページで成果を最大化するための「正しい写真の撮り方」を、現場レベルで今日から活用できる内容でまとめました。

建設業ホームページの“写真が9割”は本当

建設業のユーザーは、施工の良し悪しを細かい文章で判断しません。 一瞬で「この会社の仕事は丁寧か?」を判断します。

その判断材料の9割以上が写真です。

▼ 写真が弱いと起きる問題

  • 施工実績ページが信用されない
  • 求人ページの応募率が下がる
  • Googleビジネスプロフィールの評価も上がらない
  • 「現場が雑なのでは?」という誤解を与える

▼ 写真が強いと起きる効果

  • 施工実績ページが“資産”になる
  • 求人応募が増える(人物写真の効果は絶大)
  • Googleマップの露出が増える
  • 法人・元請けからも選ばれやすくなる

つまり、写真を改善するだけで、ホームページ全体の成果が底上げされます。

必須の写真ジャンルはこの3つ

建設業のホームページで必要な写真は、次の3ジャンルです。

① 施工実績写真(Before/After)

最も重要。写真のクオリティ=技術力の評価。

② 人物写真(求人・会社紹介)

求人応募が増える最大要因。職人の雰囲気が伝わる写真が必須。

③ 会社・設備・重機の写真

法人・元請けの信頼獲得に必要。事務所・倉庫も整理してから撮影する。

これらを揃えるだけで、サイトの見え方が大きく変わります。

施工実績の写真の撮り方(アクセス・成約率が爆増する)

施工実績ページは、建設業ホームページの“心臓”です。 その心臓を強くするのが写真の質です。

▼ Before/Afterの正しい撮影角度

  • BeforeとAfterは同じ位置・同じ角度で撮る
  • 縦ではなく横(横長)で撮る
  • 遠景+中景+近景をセットで撮る

同じ角度で撮るだけで、「施工前後の差」が明確に伝わり、ユーザーの信頼度が一気に上がります。

▼ 明るさの確保が最重要(晴れ・午前中がベスト)

  • 曇りより晴れを選ぶ
  • 午後より午前中のほうが影が出にくい
  • スマホ撮影でも太陽光で確実に綺麗に写る

プロのカメラマンよりも、自然光のほうが良い写真が撮れることは珍しくありません。

▼ ゴミや道具は写さない(掃除が写真の質を決める)

  • 工具・脚立・バケツなどは必ず片付ける
  • 周辺のゴミやチラシも画面に入れない
  • 生活感のあるもの(洗濯物など)も避ける

「片付いている現場」はそのまま会社の印象になります。

▼ 必要な写真の枚数

  • 最低:3枚
  • 理想:10枚

特に外構・舗装・解体は、角度を変えて複数撮るほど効果が上がります。

▼ 工程写真も撮るとSEO・信頼が劇的に強くなる

以下のような“途中工程”の写真は、競合との差別化に非常に役立ちます。

  • 外構:型枠・配筋・下地処理
  • 舗装:転圧、アスコン敷設前後
  • 解体:内装解体の様子、重機搬入
  • 土木:掘削、路盤、重機オペレーション

ユーザーは「どうやって作られているか」を写真で知りたがっています。

人物写真の撮り方(求人応募率が劇的に上がる)

建設業は、とにかく求人が難しい業界です。 しかし、写真を正しく撮るだけで応募率が2倍以上になるケースも珍しくありません。

▼ 代表写真の撮影ポイント

  • 明るい背景(白・屋外)
  • 真正面ではなく半身の角度
  • 軽く笑顔(強い笑顔は不要)

“代表がどんな人か分かるだけ”で応募率が大きく伸びます。

▼ スタッフ写真の撮り方

  • 作業着は統一する(清潔感が重要)
  • 自然に話している瞬間を撮る(ポーズより自然な表情)
  • 現場での作業風景も追加する

「この会社、雰囲気良さそうだな」と思われることが採用成功の第一歩です。

▼ 離職率が低い会社の写真には共通点がある

  • 明るく笑っている写真が多い
  • 人物紹介ページの情報が多い
  • スタッフ同士の関係性が見える

求人ページに力を入れる会社は、必ず人物写真の質が高いです。

会社・設備・重機写真の撮り方(信頼性を最大化)

法人・元請け・協力会社からの問い合わせを増やすには、 会社そのものの「信用情報」を写真で伝える必要があります。

▼ 必ず撮影すべき場所

  • 事務所(外観・内観)
  • 倉庫・車庫(整理された状態)
  • 看板・ロゴが見える場所
  • 重機・車両(整列させて撮る)

▼ 重機の撮影ポイント

  • 背景がごちゃつかない場所を選ぶ
  • 全体写真と部分写真(バケット・アタッチメントなど)
  • オペレーターが乗っている写真も効果的

写真から「整理整頓・丁寧な会社かどうか」が判断されるため、現場以外の写真も非常に重要です。

スマホでOK? 一眼レフは必要?

写真と聞くと「専門のカメラマンが必要なのでは?」と思う方もいますが、 結論として建設業のホームページはスマホで十分です。

むしろ、スマホ(iPhoneなど)の方が:

  • 現場でサッと撮れる
  • ピント合わせが早い
  • 広角レンズで現場が広く写る
  • 暗い場所でもAI補正が効く

という利点があり、現場写真との相性は非常に良いです。

▼ スマホ撮影時のおすすめ設定

  • HDRをオン(明暗差が少ない綺麗な写真になる)
  • レンズを指で必ず拭く(曇り写真が一気に改善)
  • 画面をタップして明るさ調整
  • 広角レンズはゆがむので、必要な時だけ使用

スマホの最大の強みは、「気づいた瞬間に撮れること」です。

ダメな写真の例(NG集)

建設業では、写真が原因で「仕事が雑そう」「頼むのが不安」と感じさせてしまうケースが非常に多いです。

以下のNGは、必ず避けてください。

▼ 典型的なNG写真

  • 逆光で真っ暗(顔も現場も見えない)
  • ブレている(手ブレ補正を過信しない)
  • Before/Afterの角度がバラバラ
  • 生活感が写っている 例:ペットボトル・軍手・バケツ・工具散乱・洗濯物・私物車両 etc
  • 施工後の掃除がされていない
  • 人物写真が無表情(求人に逆効果)
  • スマホの影が写り込んでいる

NG写真の多くは、撮り方の問題ではなく「撮る前の準備」で決まります。

写真を“SEO資産”として扱う方法

写真は、ただ綺麗に撮ればいいというものではありません。 SEO的に強い写真の扱い方があります。

▼ ① ファイル名を最適化する

NG:IMG_0012.jpg

OK:osaka_asahi_gaikou_befor.jpg   osaka_asahi_gaikou_after.jpg

Googleは画像ファイル名も読みます。 地域名+工種名が入っていると、ローカルSEOに強くなります。

▼ ② alt属性の書き方

alt属性とは、画像の説明文です。

例:
alt=”大阪市旭区の外構工事(駐車場土間コンクリート)施工後写真”

検索エンジンはこのalt情報を評価に使います。

▼ ③ 施工実績とセットでSEOが伸びる

写真は必ず「文章」とセットで公開してください。 写真だけではSEOパワーが弱く、文章があることで検索評価が跳ね上がります。

▼ ④ Googleビジネスプロフィールにも同時投稿

ホームページに載せた写真を、そのままGoogleビジネスプロフィールにも投稿してください。

理由:

  • Googleマップ内での露出が増える
  • Googleが「最新の施工写真」として評価する
  • ホームページへのアクセスも増える

写真を「2倍使い」することで、SEO効果と集客効果が跳ね上がります。

チェックリスト(撮影前・撮影後に確認する20項目)

▼ 撮影前チェック(現場につく前に確認)

  • □ スマホのレンズを拭いたか?
  • □ バッテリーは十分か?
  • □ 晴れ/明るい時間か?
  • □ 現場は片付いているか?
  • □ Before写真を撮る場所を決めたか?
  • □ 生活感のあるものは排除できているか?
  • □ 寄り・引き・角度違いで撮る準備をしたか?
  • □ 重機・職人の作業風景も撮れるか?
  • □ ロゴ・看板の写真は撮れるか?
  • □ 人物写真の了解を得ているか?

▼ 撮影後チェック(事務所に戻って確認)

  • □ Before/Afterの角度は一致しているか?
  • □ 写真は暗すぎないか?
  • □ ブレている写真は削除したか?
  • □ 工程写真は足りているか?
  • □ alt属性を正しく書けているか?
  • □ ファイル名に地域名・工種名を入れているか?
  • □ 実績ページに十分な本文を入れたか?
  • □ Googleビジネスプロフィールにも投稿したか?
  • □ 同じ内容の写真を何枚も使っていないか?
  • □ 誤字や変な写真が混ざっていないか最終確認したか?

まとめ|良い写真は“無料で手に入る最高の広告”

建設業のホームページにおいて、写真はただの装飾ではありません。 技術力・丁寧さ・会社の雰囲気を伝える「営業資料」であり、そして最強の広告です。

しかも、建設業の場合は外注しなくてもスマホで十分に高品質な写真が撮れます。 つまり、写真の改善は費用をかけずに成果を上げられる最も効果的な施策です。

施工実績、求人、Googleビジネスプロフィール、工事別ページ――すべてに写真が影響します。

写真の質を変えるだけで、ホームページの成果は一気に変わります。

今日からできる改善として、まずは次の3つだけ実行してください。

  1. 晴れの日にBefore/Afterを同じ位置で撮る
  2. 人物写真(代表・スタッフ)を揃える
  3. Googleビジネスプロフィールに施工写真を毎週投稿する

この3つだけで、アクセス・問い合わせ・求人応募が確実に伸び始めます。