建設業でホームページを持ち、 SEO対策をしておくことは、 今では特別な施策ではありません。
名刺を作る、ポスティングをする、 会社案内を用意するのと同じように、 「やっていて当たり前の土台を整えること」 に近いものです。
一方で、 SEOについて調べていると、
- SEOは向いていない会社もある
- やらなくていいケースもある
といった意見を目にすることがあります。
ただし、結論から言うと、 建設業で「SEO自体をやらなくていい会社」は、ほとんどありません。
「向いていない」というのは、やらない理由ではない
この記事でいう「向いていない」とは、
SEOをやらないほうがいい、という意味ではありません。
施工事例を軸にした集客SEOや、 問い合わせ獲得を目的としたSEOが、
- 今の会社の状況に合っていない
- 期待値とズレている
ケースがある、という話です。
SEOは、
- 問い合わせを増やすためだけの施策
ではありません。
会社を調べられたときに、
- どんな工事をしている会社なのか
- どんな実績があるのか
- どんな考え方で仕事をしているのか
を伝えるための、 信用の土台 としての役割も大きなものです。
「問い合わせが増えても困る」は、判断基準にならない
「問い合わせが増えても対応できない」 「ほとんどのお客さんが固定だから」
といった理由で、 SEOを後回しにする判断を見かけることがあります。
しかし、これらは
SEOをやらない理由にはなりません。
問い合わせを増やすかどうかと、
- 会社情報をきちんと整えておく
- 調べられたときに分かる状態にしておく
ことは、別の話だからです。
向き・不向きが出るのは「SEOの型」
建設業で向き・不向きが分かれるのは、
SEOそのものではなく、どの型で取り組むか
です。
たとえば、
- 施工事例を前面に出すSEO
- 工事内容の解説を軸にするSEO
- 会社の考え方・強みを伝えるSEO
など、やり方はいくつかあります。
向き・不向きが出るのは「SEOのやり方(型)」
建設業でSEOの成果が出ないケースの多くは、
SEO自体が向いていないのではなく、狙い方がズレている
ことが原因です。
ここでは、建設業で特にズレやすいSEOの型を整理します。
施工事例を前面に出すSEOが向きにくいケース
建設業のSEOといえば、 施工事例を軸に考えられることが多いですが、
- すべての会社に施工事例SEOが向いている
わけではありません。
施工事例SEOが難しくなりやすい条件
- 元請けの都合で実績をほとんど出せない
- 写真掲載に強い制限がある
- 同じような工事ばかりで差別化しづらい
このような場合、 施工事例を増やしても、
- 内容が似通う
- 情報が薄くなる
といった状態になりやすく、 SEOとしても評価されにくくなります。
このケースでは、 施工事例SEOに固執せず、
- 工事内容の解説
- 対応範囲・得意分野の整理
を軸にしたSEOに切り替える判断が現実的です。
「問い合わせ獲得」をゴールにしたSEOがズレるケース
SEOの目的を
- 問い合わせを増やすこと
だけに設定してしまうと、 ズレが起きるケースがあります。
ズレやすい状況
- すでに仕事量は足りている
- 対応エリアや工事内容が限定的
- 受注条件がかなり絞られている
このような会社では、
問い合わせ数=成果
という指標自体が合っていません。
この場合のSEOは、
- 会社の考え方を伝える
- 選別のための情報を出す
といった、 フィルターとしての役割 を持たせるほうが合理的です。
工事内容と関係の薄い記事を増やすSEO
SEO対策として、
- 検索ボリュームが多い
- 建設業と一応関係がある
といった理由で、 工事内容と関係の薄い記事を増やしてしまうケースもあります。
しかし、
仕事につながらないアクセスを増やしても意味はありません。
建設業のSEOでは、
- どんな工事をしている会社か
- 誰向けの仕事をしているか
が明確に伝わることのほうが重要です。
記事を書く場合も、
- 自社の工事内容と直接つながるか
- 実務や現場の話ができるか
を基準に判断する必要があります。
「やらない」のではなく「型を変える」
ここまでの内容を整理すると、
- SEOが向いていない会社がある
というよりも、
今考えているSEOの型が合っていない
ケースがほとんどです。
SEOは、
- 施工事例型
- 工事解説型
- 会社理解型
など、 複数のやり方があります。
自社の状況に合わせて、
- どの型を主軸にするか
- 何を目的にするか
を整理することが、 建設業のSEOでは重要です。
名刺・ポスティング・ホームページ・SEOは役割が違う
建設業の集客や営業を考えるとき、
- 名刺
- ポスティング
- 紹介
- ホームページ
といった手段が並びます。
SEOは、 これらの中のどれかを置き換えるものではありません。
名刺やポスティングが「出会いのきっかけ」だとすると、
SEOは「調べられたときに、ちゃんと伝わる状態を作るもの」
という位置づけになります。
だからこそ、
- 問い合わせを増やしたいからやる
- 忙しいからやらない
といった短期的な判断とは、 切り離して考える必要があります。
SEOは「攻め」よりも「土台」として考える
建設業のSEO対策は、 広告のような即効性のある施策ではありません。
一方で、
- 会社を調べられたとき
- 比較検討されたとき
- 紹介されたあとに確認されたとき
に、
ちゃんとした会社だと判断されるかどうか
を大きく左右します。
この意味でSEOは、 攻めの集客というより、信用の土台 として考えるほうが現実的です。
「向いていない会社」は存在するが、「不要な会社」はほぼない
この記事で整理してきたように、
- 施工事例SEOが合わない
- 問い合わせ獲得型SEOが合わない
といったケースは存在します。
ただし、
建設業でSEOがまったく不要な会社は、ほぼ存在しません。
SEOをやるか・やらないかではなく、
- どの型でやるか
- 何を目的にするか
を整理することが重要です。
建設業SEOを考えるときの判断ポイントまとめ
- SEOは当たり前の土台として整えておく
- 施工事例SEOが合わない場合は、型を変える
- 問い合わせ数だけを成果指標にしない
- 名刺・紹介・営業と役割を分けて考える
これらを整理した上で、 自社に合ったSEOの進め方を選ぶことが、 結果的に無理のない運用につながります。
まとめ|建設業SEOは「やるかどうか」ではなく「どう置くか」
建設業のSEO対策は、 やるか・やらないかを判断するものではありません。
どういう位置づけで、どう使うかを決めるもの
です。
名刺やポスティングと同じように、 「きちんと整っていて当たり前」の状態を作りつつ、
- 自社に合った型を選ぶ
- 期待値を間違えない
ことが、 建設業SEOを失敗させない一番のポイントです。
建設業のSEO対策全体の考え方については、 以下の記事で実務目線で整理しています。


