建設業29業種の中には、一般的な建築・設備工事とは異なり、特定の分野に特化した特殊系工事があります。これらは高度な技術や専門的な設備を必要とし、公共施設や産業施設などで重要な役割を果たします。
本記事では、特殊系工事に該当する2つの専門工事業種を紹介し、それぞれの特徴や必要性をわかりやすく解説します。
特殊系工事に含まれる2業種
建設業許可における「特殊系工事」は以下の2業種で構成されています。
- 清掃施設工事
- (特殊工法系を含む)防水・塗装などの関連業種
※建設業法の厳密な分類では「清掃施設工事」のみが独立した業種ですが、実務上は特殊工法を扱う業種を合わせてカテゴリとして整理しています。
特殊系工事の特徴
- 環境設備・産業設備など専門性の高い施設で必要
- 大型設備や特殊機械を扱うケースが多い
- 高度な安全管理・技術が求められる
- 施工できる企業が限られているため希少性が高い
- 公共施設案件での需要が大きい
一般住宅にはあまり関わらないものの、社会インフラの維持に不可欠な工事です。
代表業種の簡易解説
清掃施設工事
ごみ処理施設・汚泥処理施設などの建設・設置・改修工事。大型機械の据え付けや特殊な設備施工が多く、高度な専門技術が必要。
特殊工法を含む工事(例:防水・塗膜工法など)
建設業許可の区分外ではあるものの、実務では特殊塗膜・耐薬品工法・重防食工事など、専門的な工法を扱う業者が分類されることがある。
特殊系工事が活躍する主なシーン
- ごみ処理施設・環境プラントの建設や改修
- 浄水場・下水処理場の特殊設備更新
- 重防食工事・耐薬品工事・特殊塗膜工法
- 工場設備の特殊施工
特殊系工事と建設業許可
特殊系工事は専門性が非常に高いため、建設業許可では専任技術者の実務経験・資格の確認が厳しい分野です。
許可制度を詳しく知りたい方はこちら:
まとめ:特殊系工事は限られた企業だけが扱える専門領域
特殊系工事は、社会インフラ・環境設備・産業施設などに欠かせない高度な専門工事です。施工できる企業が限られているため、参入ハードルは高いものの、専門性と希少性ゆえに高い評価を得られる分野でもあります。
各業種の詳細は、個別記事で解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
→ 建設業とは?

