「ホームページは作ったけど、アクセスが増えない」「検索しても自社サイトが出てこない」――建設業の社長から、こうした相談を受けることは珍しくありません。
専門家として断言しますが、建設業のホームページは正しい“積み上げ方”をすれば、アクセスは必ず増えていきます。逆に、その手順を間違えると、何年経っても検索順位は上がりません。
この記事では、建設業に特化した「アクセスを増やす具体的な方法」を、今日から実践できるレベルまで落とし込んで解説します。
建設会社のホームページでアクセスが増えない共通点
まず、アクセスが伸びない建設会社には、次のような共通点があります。
- 工事別ページが1ページにまとまっていて浅い
- 施工実績がほとんど更新されていない
- Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)が放置されている
- 写真が少ない・暗い・分かりにくい
- ホームページの更新が止まっている
つまり、「専門性」「実績」「更新性」という検索エンジンが重視する要素が欠けている状態です。 アクセスを増やすには、この逆をやればいいだけです。
アクセスを増やす方法①:工事別ページを“専門ページ”に育てる
建設業のSEOで最も重要なのが、工事別ページです。 外構・舗装・造成・解体・塗装・防水など、対応している工種ごとに1ページずつ専用ページを用意する必要があります。
▼ やるべきこと
- 工種ごとにページを分ける(外構/舗装/解体…)
- 1ページあたり1,500〜3,000文字を目安に、内容を厚くする
- その工事でできること・できないことを明記する
- 工事の流れ(問い合わせ〜完工まで)を書く
- 料金の目安(例:30坪で◯◯万円〜)を出す
- 対応エリア(市区町村)を記載する
▼ 地域名を自然に入れる
建設業の検索は、
- 「◯◯市 外構工事」
- 「△△市 舗装工事」
- 「□□市 解体業者」
のように、地域名 × 工事名で行われます。 そのため、工事別ページの本文には、
- 「◯◯市・△△市で外構工事を行っています」
- 「□□市周辺で駐車場舗装をご検討中の方へ」
といった形で、自然な文章の中に地域名を入れることが重要です。 無理にキーワードを詰め込む必要はありません。
▼ 内部リンクで“ハブ&スポーク構造”を作る
- 「土木系工事(サブハブ)」ページ → 外構/舗装/造成 各ページにリンク
- 各工事ページ → 関連する施工実績ページへのリンク
この構造を作ることで、検索エンジンから
「このサイトは◯◯工事に関する情報が体系的にまとまっている」
と評価されやすくなります。
アクセスを増やす方法②:施工実績を“SEO資産”として積み上げる
施工実績は、建設業における最強のアクセス増加装置です。 1件更新するごとに、「地域名 × 工事名」のページがひとつ増えるイメージです。
▼ 理想的な施工実績ページの構成
- タイトル:【地域名】+工事名+簡単な内容 例)【大阪市住吉区】外構工事(駐車場拡張・土間コンクリート)
- 工事場所:市区町村まで(例:大阪市住吉区)
- 工期:例:2週間、1ヶ月 など
- 工事内容の説明:200〜500文字
- ビフォーアフター写真:最低3枚、理想は5〜10枚
- 関連する工事別ページへのリンク:「外構工事ページはこちら」など
▼ 更新頻度がそのままアクセスに直結する
施工実績は、
- 月1件更新 → 年12件の新ページ
- 月3件更新 → 年36件の新ページ
という形で、“ページが増えるほどアクセスが増える仕組み”になっています。 施工実績が10件のサイトと、100件のサイトでは、アクセス数に大きな差が出るのは当然です。
▼ 実績をカテゴリ分けする
- 外構工事の施工実績
- 舗装工事の施工実績
- 解体工事の施工実績
- 造成工事の施工実績
このようにカテゴリ分けしておくと、ユーザーも目的の実績を見つけやすくなり、 滞在時間UP → SEO評価UPにもつながります。
アクセスを増やす方法③:Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)を本気で運用する
建設業のアクセス増加で、ホームページと並ぶほど重要なのがGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。
ユーザーは、「◯◯市 外構工事」と検索したあと、
- 検索結果の上部に出るマップ(地図の3つの会社リスト)
- 地図上の口コミ・写真
を確認してからホームページにアクセスします。
▼ Googleビジネスプロフィールでやるべきこと
- 会社情報をすべて埋める(住所・電話・営業時間・URLなど)
- 施工写真を継続的に投稿する(現場・ビフォーアフター)
- 投稿機能で近況を配信する(月1〜4回)
- 口コミに必ず返信する
▼ なぜGoogleビジネスプロフィールがアクセス増につながるのか?
- Googleマップで上位表示されると、ホームページへのクリックが増える
- 口コミ・写真で信頼が高まり、「この会社にしよう」と選ばれやすくなる
- Googleは「ホームページ+マップ」の両方を見て総合的に評価している
特に施工写真の投稿は、ホームページでいう施工実績と同じ役割を果たし、 地域SEOを強化する強力な手段になります。
▼ ホームページとの連動も必須
- 会社概要ページにGoogleマップを埋め込む
- フッターに「Googleマップはこちら」リンクを設置
- 「アクセス」ページを作り、マップと写真を掲載
ホームページとGoogleビジネスプロフィールをセットで運用することで、 アクセス数と問い合わせ数が同時に増えていきます。
アクセスを増やす方法④:写真クオリティを上げてクリック率・滞在時間を伸ばす
検索結果からホームページへアクセスするかどうかは、タイトルとディスクリプションだけでなく、 ページ内の写真を「パッと見たときの印象」によっても大きく左右されます。
▼ 良い写真がアクセスを増やす理由
- サムネイルやOG画像に使われるとクリック率が上がる
- ページを開いた瞬間の印象が良くなり、直帰率が下がる
- 「この会社はちゃんとしてそう」という安心感が生まれる
▼ 建設業の写真で意識すべきポイント
- 晴れの日・明るい時間に撮る
- 施工後は掃除してから撮影する
- 引き・寄りの両方を撮る(全体とディテール)
- スマホは横向きで撮る
写真のクオリティが高い施工実績は、それだけでアクセスも成約率も上がります。
アクセスを増やす方法⑤:信頼情報(会社概要・資格・許可)を整える
アクセス数だけでなく、「誰からアクセスされるか」も重要です。 元請けや法人、良質な個人客から選ばれるには、会社の信頼情報をきちんと整える必要があります。
▼ 整えるべき信頼情報
- 建設業許可番号・許可の種類
- 保有資格(施工管理技士・電気工事士など)の一覧
- 会社概要(所在地・電話・設立・資本金など)
- 沿革(いつから地域で事業を行っているか)
- 代表メッセージ(どんな思いで仕事をしているか)
これらを充実させることで、検索エンジンからもユーザーからも
「長く続いている、きちんとした会社」
として見てもらえるようになります。
アクセスを増やす方法⑥:内部リンクを設計して“回遊”を生み出す
アクセスを増やすというと「新規訪問者を増やすこと」だと思われがちですが、 サイト内を回遊してもらうことも非常に重要です。
▼ 内部リンクの基本パターン
- サブハブ(例:土木系工事)→ 各工事ページ(外構/舗装/造成)
- 工事ページ → 関連する施工実績一覧
- 施工実績 → 対応する工事ページ
- 求人ページ → 施工実績・代表メッセージ
このように内部リンクを貼ることで、
- ユーザーが知りたい情報にスムーズに辿りつける
- 1人あたりの閲覧ページ数が増える
- 滞在時間が伸びてSEO評価が上がる
特に施工実績から工事ページへのリンクは、 「この工事についてもっと知りたい人」を自然に誘導できるため、成約率アップにもつながります。
アクセスを増やす方法⑦:更新性を保ち、“動いているサイト”にする
検索エンジンは、「定期的に更新されているサイト」を高く評価する傾向があります。 また、ユーザー側から見ても、
「最終更新が3年前」 のサイトより、
「最近も施工実績が更新されている」 サイトのほうが、安心して問い合わせができます。
▼ 更新性を保つ具体的な方法
- 施工実績を月1件以上追加する
- Googleビジネスプロフィールにも同じ写真を投稿する
- お知らせ欄に簡単なニュースを載せる(例:◯◯市での工事が完了しました など)
完璧な文章でなくて構いません。 重要なのは、「今も動いている会社」であることを見せ続けることです。
まとめ|建設業のアクセスアップは“積み上げ型”で必ず実現できる
建設業のホームページは、広告のように「出した瞬間に数字が跳ねる」タイプのものではありません。 代わりに、
- 工事別ページの充実
- 施工実績の継続的な追加
- Googleビジネスプロフィールの運用
- 写真クオリティの改善
- 内部リンクと導線の最適化
- 定期的な更新
といった“積み上げ”をコツコツ続けることで、半年〜1年後に確実に効いてくる仕組みです。
専門家として断言しますが、この積み上げを正しく行えば、 どの建設会社でもホームページのアクセスは着実に増えていきます。
もし、現在のホームページが「どこから手をつければいいか分からない」という状態であれば、
- 工事別ページの見直し
- 施工実績の追加
- Googleビジネスプロフィールの整備
この3つから取り組むことをおすすめします。 それが、建設業のホームページでアクセスを増やすための、最も確実で現実的な第一歩です。


